時代が望んでも 流されて歌ったりしないぜ 全てが変わっても 僕は変わらない
■the pillowsが好きです。
しかしながら、正直な話…avex移籍後の作品については、キングレコード時代のそれらと比べると、なかなかハマって聴いている作品や曲は少ないんです。
もちろん、avax移籍後も、好きな作品や曲はたくさんあります…アルバムだったら、一番最近のオリジナルアルバム『REBROADCAST』なんかは、原点回帰的な懐かしい部分も感じられて良かったですし、曲だったら、それこそ【雨上がりに見た幻】とか【1989】とか、【Revival】【TRIAL】…言い出したらキリがないですけど。
ただ、やっぱりキングレコード時代のthe pillowsの曲が至高で、今でもずっと聴いています。
そんな中で、the pillowsのオフィシャルツイッターにて、こんなアナウンスがありました。
【the pillowsファン投票企画】
— the pillows (@thepillowsJPN) 2022年10月12日
キングレコード在籍時代の作品が全世界配信されたことを記念し、ファン投票プレイリスト企画を実施致します。
対象作品に収録された楽曲から好きな1曲を選び、#thepillows30 を付けて投票してください。
得票数の多かった上位30曲を後日プレイリストにて発表します! pic.twitter.com/tBDBflqzDs
ということで、今回の記事は、「(1人で)個人的に好きなthe pillowsの楽曲ベスト30(キングレコード時代編)」をお送りします。各曲のコメントを少しずつ残したいと思いましたが、全部にコメントを残すのはちょっと大変なので、特に印象に残っている曲にしておきます、あしからず…。
第30位 Scent of sweet
シングル『I think I can』のカップリング曲であり、アルバム『Another morning, Another pillows』にも収録されています。
Scent=香り、Sweet=優しい………あっ…。
第29位 FUN FUN FUN OK!
アルバム『Smile』に収録されている曲です。
第28位 ガールフレンド
4thシングル曲であり、アルバム『LIVING FIELD』にも収録されています。
非常にムーディーな感じの、ロックというより、AOR的な曲です。初期のピロウズを象徴するような曲調だと思います。メロディーもさることながら、情景が浮かんでくるようなきれいな歌詞が好みです。お気に入りの歌詞は、最後の方、
*
丁度今 言われたい言葉を
当たり前の顔で君は言う
少し向こう見ててよ girl friend
何だか泣きそうだ
*
このガールフレンドという言葉が、”恋人”を指すのか、それとも”女友達”を指すのかはさておき、僕にとって君が、一番の理解者なんだということが分かります。
第27位 ウィノナ
アルバム『Thank you,my twilight』に収録されています。
タイトルはハリウッド女優のウィノナ・ライダーから取ったようです。ウィノナが主演の『BOYS』という映画が、この歌のモデルになっているとかいないとか…。
第26位 天使みたいにキミは立ってた
アルバム『GOOD DREAMS』に収録されている曲です。
ロックナンバーには違いないんだろうけど、リズムがとても面白い曲です。恋に落ちたことを、こんなに素敵な歌詞で書けるなんて、これぞピロウズ流のラブソングだなという印象です。
*
開く事のない最後の扉を
たやすく くぐり抜けて
キミは立ってた天使みたいに
*
第25位 Fool on the planet
同名のベストアルバム『Fool on the planet』に収録されています。僕自身も、このアルバムで初めてthe pillowsの楽曲をまとめて聴きました。
まさに、このランキングのテーマになっている、キングレコード時代のベストアルバム的な、本当にめちゃくちゃかっこいい曲が詰まっている作品です。そんなアルバムの1曲目がこれっていうのが、このアルバムのすごいところの一つだと思います。
とにかく歌詞が熱すぎる内容になっています。特に最後、
*
時代が望んでも
流されて歌ったりしないぜ
全てが変わっても
僕は変わらない
*
もうこの辺りの、有無を言わさない最強感がかっこいいです。
第24位 Going Down
シングル『彼女は今日、』のカップリングであり、アルバム『Another morning, Another pillows』にも収録されています。
アルバム『Fool on the planet』がキングレコード時代のシングルや代表曲をこれでもかと収めたベストアルバムならば、アルバム『Another morning, Another pillows』はB-SIDEベストアルバム…裏ベストアルバム的な内容になっています。
アルバム『Another morning, Another pillows』には、王道なロックナンバーから、ちょっと変わった実験的な曲も入っていて、しかも2枚組でたっぷりそれが聴けるので、非常に濃密にthe pillowsを楽しめるので、これはこれで好きな作品です。
第23位 I know you
アルバム『PENALTY LIFE』に収録されています。
サビの”I know you”の連呼が印象的でかっこいいです。さわおさんの歌詞に出てくる女性の登場人物って、どこか変わっている人物が多いですよね。
*
’こんな星は大嫌い
必殺チョップで今に
砕いてみせるわ’と
かまえて笑うけど
子供じみた瞳に
ちょっと涙浮かべてた
*
なんか、モデルとなった人物がいるのでしょうか…必殺チョップで地球を砕くって、
そりゃアラレちゃんかよ、とか思ったんですけどね苦笑。
第22位 Wonderful Sight
シングル『NO SELF CONTROL』のカップリング曲であり、アルバム『Another morning, Another pillows』にも収録されています。
わざと歌詞が聴き取りにくくなっていて、歌詞カードでもわざと書かれていない部分があって、僕には”クスリ”と聴き取れるんですけど、どうなんですかね…?
第21位 LAST DINOSAUR
アルバム『HAPPY BIVOUAC』に収録されている曲です。
紛れもなくロックンロールなんですけど、どこか物寂しさを感じる、タイトル通り、取り残された感覚になる曲です。
ライドン事件もチェックしてみてください笑 怒りのラストダイナソーとかめちゃくちゃかっこいいです。
第20位 ムーンマーガレット
アルバム『PENALTY LIFE』に収録されています。
第19位 ノンフィクション
22枚目のシングル曲で、アルバム『MY FOOT』にも収録されています。MVがお茶目で好きです。
第18位 MY FOOT
アルバム『MY FOOT』の表題曲ですね。
このアルバムが、キングレコード時代の最後のオリジナルアルバムになりますが、僕自身がthe pillowsを知ったのが、バンドが15周年を迎えた頃のことだったので、アルバム『MY FOOT』はそういう意味では、自分の中では一番最初に発売を待って買ったアルバムだったと記憶しています。
裏打ちのハイハット(?)シンバルの音が印象的で、身体が自然と動きます。
第17位 Back seat dog
アルバム『HAPPY BIVOUAC』に収録されています。
無意識にですが、ベスト30を選んでみると、アルバムとしては『HAPPY BIVOUAC』と『LITTLE BUSTERS』からの選曲が多くありました。おそらく、キングレコード時代でも、特に中盤の作品群が好きなのだと思います。
第16位 like a lovesong(back to back)
アルバム『LITTLE BUSTERS』に収録されています。オリジナルアルバムとしては、ダントツで6枚目の『LITTLE BUSTERS』が一番好きです。the pillowsで初めて聴いたアルバムが、ベストアルバム『Fool on the planet』と、このアルバム『LITTLE BUSTERS』でした。
だから、『LITTLE BUSTERS』に収録されている曲にはたくさん好きな曲があり、その全部をベスト30に入れても良いくらいです。
第15位 Crazy Sunshine
アルバム『HAPPY BIVOUAC』に収録されている曲です。
第14位 Smile
アルバム『Smile』の表題曲です。
the pillowsの楽曲の中で、一番の衝撃作だと思います。もともと複数あった曲をくっつけた、みたいなことを聞いたことがありますが、真偽は分かりません。
どう表現していいか…最初は静かな曲調で始まったと思いきや、途中から悪魔的な激しいサウンドに変わって、歌詞も非常に攻撃的になります。そしてその後、まるで目が覚めたかのように、また静かな曲調に戻るという…何ていうか、優しい人が急に豹変して鬱憤を晴らして、そしてまた我に返るような、1曲で非常に起伏が激しい曲です。
しかし、この曲に”Smile”と名付けるとは、そこが一番すごいところかもしれませんね。
第13位 彼女は今日、
アルバム『Please Mr.Lostman』に収録されています。
ランキングの中の曲だと、【ガールフレンド】と並んで、かなり古い曲なのですが、何か置いてけぼりになる、切ない感じがクセになります。
第12位 ワカレノウタ
紹介しているベスト30の曲の中だったら、アルバムには未収録の曲になりますかね。一応、キングレコード時代の全シングル曲とカップリング曲を網羅した、complete single collectionと名付けられている『LOSTMAN GO TO YESTERDAY』(5CDで9800円!)で聴くことはできますが、それ以外ではシングル『サードアイ』のカップリング曲としてしか聴くことができません。
シングル『サードアイ』が、キングレコード時代の最後のシングル曲なので、そのカップリングで”ワカレノウタ”なので、その物ずばり、キングレコードそのものに別れを告げている曲なのかな、とか勘ぐっちゃいますね。
第11位 Nowhere
アルバム『LITTLE BUSTERS』に収録されている曲です。
第10位 GOOD DREAMS
アルバム『GOOD DREAMS』の表題曲です。
第9位 Blues Drive Monster
アルバム『LITTLE BUSTERS』に収録されている曲です。
ギターには詳しくはありませんが、ギターのエフェクター(ギターの音色を変えた歪ませたりする機材)の”Blues Driver”にちなんだ曲名だと思われます。
曲の内容から、ロックンロールに目覚めて、ギターをかき鳴らしている姿が思い浮かぶので、そういう初期衝動的なものを込めた曲なんだと思います。
the pillowsのロックな曲の中でも、特に激しい曲の部類に入ると思いますが、この曲を、a flood of circleという、これまたゴリゴリのロックバンドがカバーしていて、それがめちゃめちゃかっこいいんですよ!
第8位 Juliet
アルバム『RUNNERS HIGH』に収録されている曲です。
歌詞に出てくる人物について、例えば、ライフルでマチルダなので映画『レオン』かなとか、タイトルのジュリエットは『ロミオとジュリエット』かなとか、想像が膨らみます。他の人物も、何かの映画や物語にちなんでいるんでしょうか。
第7位 Rush
16枚目のシングル曲であり、アルバム『HAPPY BIVOUAC』にも収録されています。
第6位 アナザーモーニング
12枚目のシングル曲であり、アルバム『LITTLE BUSTERS』にも収録されている曲です。
何かの節目に聴きたくなるような曲ですね。自分がthe pillowsを好きになった特に、歌詞が響く曲です。
*
今日は新しい僕の誕生日なんだ
記念写真を撮り直すからおいでよ
素敵な思い出を映す
ロウソクは消さないで
生まれ変わる朝が来た
another morning
happy rebirthday
*
第5位 Kim deal
アルバム『HAPPY BIVOUAC』にも収録されています。
Kim deal(キム・ディール)とは、実在するアメリカのバンド・Pixiesの元ベーシストである女性の方です。
曲名はそういうことなので、さわおさんがKim dealに対しての想いを歌っているのかもしれませんが、それとはあんまり関係なく、もうド直球のラブソングのように読めます。
*
キミのこと思い浮かべちゃって
眠れない夜の記録をのばしている
きりがない ふくらむ想いは
報われなくて僕には意味があるさ
*
*
僕の涙を乾かせるのは
街に溢れる優しい歌じゃない
世界中探してもキミしか居ない
うたってよダーリン
*
第4位 ハイブリッドレインボウ
the pillowsと言えば、もうこの曲。最強のロックナンバーです。
実は、僕がthe pillowsを知ったのは、BUMP OF CHICKEN経由でして、the pillows結成15周年で発表された、トリビュートアルバム『SYNCHRONIZED ROCKERS』にて、BUMPがこの【ハイブリッドレインボウ】をカバーしたのを聴いたのがきっかけでした。
最初は、この【ハイブリッドレインボウ】が、BUMPの新曲?だと思って、調べてみると、実はthe pillowsというバンドの曲だということが分かり、聴いてみたというのが始まりでした。
で、こんなこと言うと怒られるかもしれませんが…僕はBUMPバージョンの【ハイブリッドレインボウ】が大好きでして、本家よりもこっちを先に聴いた分、BUMPバージョンの方が好きなくらいです。何か、すごいしっくり来るんですよね。
本家の【ハイブリッドレインボウ】は、まさに魂の叫び、ピロウズロックをこれでもかと声を上げて叫んでいるのが、めっちゃテンションが上がります。一方のBUMPバージョンの【ハイブリッドレインボウ】は、抑え目で、昔話を伝えているような感じ…the pillowsという伝説のバンドの歴史を、吟遊詩人が歌い伝えている、みたいな感じがして、僕は好きなんです。
第3位 Good morning good news
アルバム『Smile』の1曲目です。これからアルバムが始まるんだ!って感じの高揚感がたまらない1曲です。
第2位 確かめに行こう
アルバム『RUNNERS HIGH』に収録されている曲です。
まさに号泣ソング…心がゆるんでいたら、マジで泣きそうになります。
*
うまく笑えなくたっていいよ
泣きたい時は泣いてもいいよ
こっそり弱音吐いてもいいよ
偽りのない世界まで
確かめに行こう
Let's see,if that's true or not
*
少しずつ音が集まってきて、後半に行くにつれてどんどん曲が盛り上がってくるところが、また胸が熱くなります。しかも、アウトロが一番盛り上がるという、結構珍しい曲です。ライブバージョンでは、アウトロが少し違っていて、さらにカッコいいです。
第1位 Swanky Street
このランキングを個人的に作るに当たって、ここまではそれなりに悩むことはあったのですが、第1位に関しては悩みませんでした、もう不動の第1位です。
the pillowsは、今年で結成33年を迎えた、本当に長く長く活動しているバンドです。メンバーについては、ベーシストがサポートメンバーとして時々変わったりはしていますが(鈴木淳が好きでしたが…)、レギュラーメンバーは、初期にメンバー脱退があったようですが、それ以降は、山中さわおさん、真鍋吉明さん、佐藤シンイチロウさんの3人はずっと変わっていません。
ただし、それこそ長く活動してきた同期には、Mr.Childrenやスピッツ、ミッシェルガンエレファントなどが居たりしますが、知名度的にはそれらと比べると劣ります。
それに関しては、僕が一番好きなアーティストはスピッツなんですけど、the pillowsもスピッツも、自分たちのロックンロールを貫き続けましたという意味では、どちらのアーティストも自分にとっては永遠に聴き続けていくバンドだと確信しています。
その、ピロウズロックの歴史を閉じ込めたような曲…例えば、【ハイブリッドレインボウ】とか【雨上がりに見た幻】とか【1989】とか、そういう曲には、ただただ胸が熱くなる一方なんですが、個人的にその最高潮が、【Swanky Street】だと思っています。
おそらく、the pillowsは決して、メンバーがずっと仲が良かったバンドであるわけではないのですが、それでもこれだけ同じ時間をずっと過ごしてきたのだから、その絆は尋常ではないと思っています。そういう、ただ仲良しなわけでなく、それでもロックを突き詰めてきた名曲こそ、この【Swanky Street】だと思っています。
Swanky Street=賑やかな大通り…とは、個人的な解釈ですが、おそらくそういう道からは外れた、自分たちだけの道を歩んでいるんだという、一種の自虐的なタイトルなんだと解釈しています。
ということで…
(これ以前は無し…)
『LIVING FIELD』…1曲
『Please Mr.Lostman』…2曲
『LITTLE BUSTERS』…5曲
『RUNNERS HIGH』…2曲
『HAPPY BIVOUAC』…5曲
『Smile』…3曲
『Thank you,my twilight』…1曲
『PENALTY LIFE』…2曲
『GOOD DREAMS』…2曲
『MY FOOT』…2曲
『Another morning, Another pillows』(カップリング曲)…3曲
『Fool on the planet』…1曲
その他…アルバムには未収録曲1曲
という感じでした。…疲れました。一日中かかりましたよ。